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第6回 ムービー編集のワークフロー



今回は編集に関して、実作業の流れをおおまかに解説していきたいと思います。前々回のインタビュームービーの作例 を念頭に置いて、説明していきます。具体的な編集テクニックや方法は個々の感性に基づくのでここでは述べません が、編集作業のワークフローのポイントを掴んでいただければ幸いです。



著者:
ヤギシタヨシカズ
http://www.yagishita.org/

グラビア、広告撮影からムービーの撮影、編集まで幅広く対応する、マルチカメラマン。

▲ビデオカメラを構える著者のヤギシタ氏




●まず撮影データをコピーする

まず、初歩的なことですが、パソコン上で編集作業をするにあたって、任意の場所に作品ごとのフォルダを作成します。

▲「2013_3_11」というフォルダを新規に作成、その中に「01」「02」などのフォルダを作成していく
(クリックで拡大)

私の場合は、撮影日をフォルダの名前に使用します。その中に「SD」というフォルダを作成します。撮影したデータをSDカードに収納しているのでSDという名前にしていますが、フォルダ名は何でもよいかと思います。
この「SD」フォルダーに、1カメ、2カメで撮影したカメラ2台分のデータをコピーします。「SD」フォルダー内に「01」というフォルダを作り、そこに1カメのデータをSDカードの中身を丸ごとコピーします。「02」というフォルダも同様、2カメのデータをそのままコピーします。


●編集ソフトで新規プロジェクトを作る

今回、編集に使用したアプリケーションはAdobe Premiereです。以前はFinal Cut Pro 7を使用していましたが、ハイビジョン映像のAVCHD((Advanced Video Codec High Definition)フォーマットを使用するに当たって、変換なし で編集できるPremiereに乗り換えました。
Premierを起動して、新規プロジェクトの作成を選ぶと、いろいろな選択肢が出てきます。

▲新規プロジェクトのダイアログボックスからプロジェクト名などを設定する(クリックで拡大)

ここでは、作業用ファイルを保存する場所と、プロジェクトの名前を指定します。保存する場所は、最初に作った日付のフォルダの直下です。この辺りは各自やりやすい方法があるかも知れませんが、最初に作った日付のフォルダの中に関連ファイルがすべてまとまっていた方が何かと分かりやすいかと思い、私はこうしています。
ここでOKを選んだ時点で、Premierで編集したファイルやフォルダが自動的に保存されます。

▲プロジェクトファイルや、オートセーブ用のフォルダ、レンダリングファイルが保存されるフォルダなどが自動的に作 成される

続いて、編集するシーケンス(ストーリーに沿った映像ファイルの集合)の選択です。撮影時に複数カメラを使う場合、コーデック(圧縮の形式)、コマ数などを合わせておくと、編集の際に無用なレンダリングが必要なくスムースに作業が進められます。

▲シーケンスの名前を付ける必要があれば、ここで指定することもできるし、後での指定も可能(クリックで拡大)


●カット編集で映像の必要な部分を抽出

Premierのメディアブラウザーの中に、最初に作ったフォルダ「2013_3_11」が見えます。この階層を下っていくと「private」や「AVCHD」というフォルダがあります。この名前はカメラによって変わってきます。この中にムービーのファイルが保存されています。

▲Premierの編集画面(クリックで拡大)

Premierの画面左下の赤丸部分、「00001」などがフォルダから読み込んだ、それぞれのクリップです。これをダブルクリックすると、画面の左上にムービーが表示されます。
ここで映像の必要な部分を抜き出す作業を行います。必要な部分の頭をイン点、必要な部分の最後をアウト点で指定します。Premierに限らず、主な映像編集ソフトの場合、スペースキーで再生、アルファベットのIキーでイン点、Oキーでアウト点の指定になります。
右上の赤丸で囲った緑色に変わっている部分がイン点、アウト点を指定した部分です。このように使いたい部分のイン点、アウト点を指定して、画面を右下のタイムラインにドラッグするということを繰り返していくと、以下のようになります。

▲映像の必要な部分を抜き出すため、イン点、アウト点を指定(クリックで拡大)

私の場合、映像の使い部分をラフにどんどんタイムラインに並べていって、後で微調整したり、カットをつなぐ順番を変えたりします。
タイトル入れやエフェクトなども必要な場合はこの段階で行いますが、ここでは割愛します。


●音の調整

映像が並んだら、音の調整です。撮影時に、ch1にメインの音声、ch2に予備の音声を入れているので、特に問題がない限りch2の音声をオフにします。画面の右下の赤矢印の部分のスピーカーのマークをオフにしてch2の音声を使わないようにしています。
そして、クリップごとの音量を調整します。WebやDVDに使う場合、BGMも含めて最大音が0dbを超えない程度のなるべく大きい音量がよいと思います。音が大きすぎて再生時にレベルメーター付近のピークの赤いマークが点くと音量が大きすぎです。
この時、信号がメーター上で適正なレベルを指していることを確認してから、スピーカーの音量を調整するようにしてください。

▲ここで音を調整していく(クリックで拡大)


●色調を整える

続いて色補正です。各カットの色の違いを揃えたり、また、撮影時に調整しきれなかった部分を補正します。ここではPremiereに最初から備わっている3ウェイカラー補正というフィルターを使いました。シャドウ、ミッドトーン、ハイライトをそれぞれ独立して補正できます。

▲エフェクトコントロール画面で色調を設定していく(クリックで拡大)


●書き出し

編集が終わったらムービーの書き出しを行います。ファイルメニューから書き出し、メディアを選択します。その後、ムービー形式、コーデックなどを指定します。クライアント指定のコーデックで書き出せばよいのですが、私の経験では、Web系ではH.264、CM系ではApple Proresを指定される場合が多いようです。

▲ムービーの書き出しのプルダウンメニュー(クリックで拡大)

▲形式やコーデックなど、利用に応じた出力フォーマットを選択する(クリックで拡大)




出演:FullMooN
2013年5月22日 アルバム「CIRCUS」発売
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