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第3回 インタビュー用のムービーを撮る



カメラマンは、取材に際して、スチルだけではなくビデオも一緒に撮影依頼される場合が増えてきている。例えばインタビューなど、雑誌やWebでインタビュー記事を載せるだけではなく、今やインタビューそのものをWebなどで公開するケースが少なくない。そこで、本連載では、スチルカメラマンでもビデオ撮影に対応できるように、必要最低限の道具の準備、そして撮影・編集テクニックについて解説していく。今回は実際にインタビュー撮影を行い、その作例とともにポイントを紹介する



著者:
ヤギシタヨシカズ
http://www.yagishita.org/

グラビア、広告撮影からムービーの撮影、編集まで幅広く対応する、マルチカメラマン。

▲ビデオカメラを構える著者のヤギシタ氏



今回は、実際にムービーを撮影して解説していきたいと思います。

●ライトのセッティング

▲現場のセッティングと機材(クリックで拡大)

▲タングステンにはブルーフィルターを入れる(クリックで拡大)

まずは、セッティングから。今回は2台のビデオカメラ(2カメ)を用意しましたが、1台のカメラでしかムービーを撮れない場合も多いと思いますので、ここでは1カメと2カメの場合の撮影を解説をしていきます。

作例を撮った日は天気が良かったので、自然光とタングステンのミックスで撮影しました。この部屋の場合は、自然光のみだと床からの照り返しが強いので、上の方からライトを当てて光の方向を調整しています。

使用しているライトはタングステンの500Wが3灯です。ビデオカメラの後ろから2灯、モデルの上から1灯当てています。

ただし、自然光とタングステンでは色温度が合わないので、タングステンのライトにブルーフィルターを入れて、自然光に近い色温度に調整しています。実際には、今回の場合、ブルーフィルターを入れた照明の方が外光より200度ケルビン程度高かったのですが、大した問題にはなりません。

今回は柔らかい光にしたかったので、ライトを壁にバウンスさせています。ただし、もし自然光がない場合は、バウンスしたライトだけでは光量が足りないので、トレペ越しにモデルに向けてライトを炊くか、ライトを足す必要があるでしょう。

▲モデルの上部にも1灯用意(クリックで拡大)

●マイクのセッティング

▲今回使ったガンマイク「RODE NTG-3」(クリックで拡大)
▲モデルの頭ギリギリにマイクをセットしている(クリックで拡大)

続いてマイクのセッティングです。マイクを置く場所は、モデルになるべく近くて、画面のフレームの外ということで、モデルの上から入れるのが現実的かと思います。メインのガンマイクをビデオカメラのch1に、カメラ内蔵のマイクをch2に記録しました。問題なければch1の音声だけを使いますが、何かトラブルがあった時の予備のためにch2に違う系統の音声を記録します。

エアコンや冷蔵庫などのノイズは、現場で直接聞いていても気にならないのですが、収録されたムービーを後から見直すとノイズが気になる場合が多いので、収録現場でヘッドフォン越しでノイズの有無を確認するなど予め注意しましょう。

▲撮影現場の状況(クリックで拡大)


●実際の撮影

▲ビデオカメラの設定。今回はビデオカメラ2台とも同じ「1080/30P」にした(クリックで拡大)

▲ヘッドフォンで音をモニターしながらカメラを回していく(クリックで拡大)

では、前回解説したカメラワークを意識して、実際に撮影してみたいと思います。ここでは、企業インタビューの取材を想定して、女性モデルに話を聞いているところを撮ってみました。実際の編集作業は後日解説しますが、ここでは、撮りっぱなしの映像と、簡単な編集を行った映像を紹介していきます。

(1)1台のビデオカメラで撮影

まず、1カメでフィックスで撮影した、撮りっぱなしの状態のムービーです。

●「01.mov」(クリックで再生)
●「01.wmv」(クリックで再生)

ここから一部分をカットします。

●「02.mov」(クリックで再生)
●「02.wmv」(クリックで再生)

どうでしょう? 同じサイズ、ポジションでカットした部分の前後を直接つなぐと、少し違和感が残ります。

そこで、撮影時に、予めサイズをいろいろ変えながら撮影したムービーが以下です。インタビューの場合、話の成り行きで、どこをカットする必要が出てくるかは撮影の段階では分からないので、必ずうまくいくとは限りませんが、話がひと段落したら、カメラ位置やサイズを変えて撮っていきます。

●「03.mov」(クリックで再生)
●「03.wmv」(クリックで再生)

「02.mov」のムービーのように直接同じサイズでつなげるのを避けることができる可能性が出てきます。まったく同じサイズでカットをつなげるよりも違和感が少ないと思います。


(2)2台のビデオカメラで撮影

●「04.mov」(クリックで再生)
●「04.wmv」(クリックで再生)

2台のカメラで撮った映像を編集していけば、それぞれのカメラのサイズは固定で撮影していても、違和感なくつながりますね。途中でコメントをカットしているようには見えません。実はこのテイクは上の「01.mov」、「02.mov」と同じテイクです。

次回はインタビュアーを交えて、2人の対談形式のインタビュー取材を撮影し、ムービーの作例をもとに解説していきたいと思います。


モデル:FullMooN ねね
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