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「Capture One Pro」 (以下C1Pro)はカメラマンがRAWファイルを最適化する際、色再現や画質のブラッシュアップなどの一連の作業を大幅に向上させるツールだ。ここでは実際の作業からC1Proの使いこなしを考えていこう。


No.55


CaptureOne 8 さらに機能アップしたテザー撮影とライブビュー





文:湯浅立志
フォトグラファー
1961年群馬県生まれ。東京写真専門学校卒業後、広告写真スタジオのカメラマンとして15年勤務。独立後は雑誌、広告、Web媒体でモデル撮影から商品撮影まで幅広く活動。写真関連の執筆多数。有限会社Y2代表。(社)日本広告写真家協会会員。


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「Capture One Pro 8」 38,000円(税別)
対応OS:Windows 7 SP1(64bit) / 8(64bit)
Mac OSX10.9

日本総代理店:
DNPフォトイメージングジャパン
http://www.dnpphoto.jp/products/
phaseone/captureone/index.html


Phase One
http://www.phaseone.com/




CAPTURE ONE PRO 8.0.2からMac版はヨセミテ(10.10)に正式に対応したばかりだが、つい先日、それよりも大きな変更となったバージョン8.1がリリースされた。

CAPTURE ONE PRO 8.1

詳細はこちらが詳しい。

Capture One 8.1 リリース!

8.0.2で最近発売になったNikon D750, D3300 , Canon 7D Mark IIなどに対応したが、RAW現像のみの対応だった。今回のバージョン8.1はその後発売となったソニーα7-2を初めとするカメラへの対応や、Canon 7D Mark IIのテザー撮影対応など、中規模なアップデートとなっている。

◀8.1を起動後、今までのセッション、カタログを使うと、左のようなアラートが出る。今までの8.0.2以前のバージョン8で作られたカタログ、セッションはそのままでは8.1で使えない。8.1で開くとそのセッション、カタログを8.1用にアップグレードしてから使うことが出来る。

想像の範疇だが、セッションの構造を変えてきたのではないかと思う。


◀このアップグレードだが、今までのセッション、カタログは拡張子末尾に「.backup」と付けて別名保存される。このやり方はバージョン8と同じなので、そこからのbackup復活の方法はこちらを参照して欲しい。

CaptureOne 8 バージョンアップ


◀この原稿を書いている時点ではアップデートの数日後なので、ザッとした確認しかできていないが、すぐに気がつく変更点があった。

テザー撮影に関して、新たに+−ボタンが新設されている。

これは何に対してのボタンかというと、すぐ左にあるISO感度の増減をこのボタンでもできるようになった。

最初、「必要か??」と思ってしまったが、よく考えると、テザー撮影時、絞りもシャッタースピードも固定したまま、明るさをバラして撮りたいというシーンはよくあるだろう。その時に、このボタンは使いやすいだろうと思った。


僕もCanon 7D Mark IIを購入したので、テザー撮影対応を心待ちにしていた1人だ。ヨセミテ対応も思ったよりも早い対応で助かった人も多いのではないだろうか。かく言う僕も、ちょっとしたトラブルがあって、ヨセミテになってしまったのでありがたいバージョンアップだった。

MacBookPro SSD入れ替えでヨセミテへ

使ってすでに1ヶ月弱になるが、大きな問題はないように思う。そろそろバージョン8の試用期間も切れる頃なので、正式に購入してもよい頃合いかと思う。円安も進んでいる昨今、今の金額がいつまで続くか? 個人的には値上がりを危惧している。

さて、CaptureOne 8のバージョンアップで変わった機能の1つにテザー撮影がある。C1ユーザーにとってテザー撮影は最も重要な機能の1つと言えるが、Phase Oneもその辺りは心得ているようで、地道に機能アップがされているのは、1ユーザーとしてもうれしい。

それでは早速、実際に使ってみながら解説していこう。


過去にテザー撮影に関しては何度も書いているが、新たにお読みの方も多いと思う。念のため、こちらを一読していただけるとうれしい。

ニコンとキヤノンをC1でテザー撮影する

35mm DSLR(キャノン/ニコン)でライブビュー新しくなったCapture Pilot

何度も書いているが、今回、僕のようにクリーンインストールからC1をインストール、最初にテザー撮影すると、このようなアラートが出ることがある。

これはニコンとキヤノンのカメラが併用できない仕様となっているので、その環境設定を変えるためだ。たいていはどちらかのメーカーのカメラしか使っていないと思うので、1回やれば後は出てこない。

◀C1のリスタート後はこのように使っているメーカーにチェックが入って、使わないメーカーのチェックは外れる。ニコンとキヤノンのユーザーはC1を使う上での常識なので、覚えておいてほしい。


◀テザー撮影の準備が完了したら、カメラツールからライブビューのボタンを押す。


これが新しくなったライブビュー画面。

一見、変化がないように見えるが、、、。


◀ライブビューナビゲーターの上にあるアイコンが2つになっている。

ビデオカメラとスチルカメラのアイコンだ。ライブビュー起動時にはこちらのビデオアイコンになっている。


スチルアイコンに切り換えると、カメラコントロールが出てくる。

これはライブビューではない時のC1のカメラコントロールと同じもので、ここからカメラの各種コントロールが出来るようになった。つまり、ライブビューを終了しなくてもカメラの露出調整ができたり、シャッターが切れたりするわけだ。

左の赤丸の撮影ボタンを押せば、ライブビューのままシャッターを切って画像取り込みが行える。


◀PCが27インチなどの大画面なら、このようにライブビューウィンドウと撮影後のビューワーを並べてみることで、ライブビューを確認しながらシャッターを切り、そのまま実際の撮影画像を確認する、ということが簡単にできるようになった。

もともとはカメラメーカー純正のテザー撮影アプリケーションだと、可能ではあった機能だが、画像取り込み後の使い勝手はC1の方が遙かに使いやすいので、C1のライブビュー機能が若干劣っていたとしても、少し我慢して使っていたというフォトグラファーは多かったのではないだろうか?

こういった機能アップも地道ではあるが、実際のスタジオワークでは助かる機能だと思う。

スタジオでのストロボ撮影の場合、モデリングライトでのライブビューと、シャッターを切ってストロボでライティングされた撮影画像とは、当然ながら違っていた。それをこのように横並びに見ることが出来れば撮影の効率は上がる。

バージョンアップで改善されたのは、拡大画像の品質もある。

以前は拡大画像の品質は良くなかった。拡大するとジャギーのある画像だったが、バージョンアップ後は拡大画面の一部ではあるが、先鋭な画像になった。これだけでも物撮りをする人にはうれしいことだ。


もう1つ、新しい機能が加わった。ライブビューフォーカスメーターというものだ。

ライブビューのツールにもし入っていないら、左のようにツール上を右クリックからサブメニューを呼び出し、「ツールを追加」>「LiveViewFocusMeter」を選んで、ツールを加える。

◀この機能が使えるカメラは限定されている。Phase Oneデジタルバックで使える機能だ。


◀さて、ちょっと横道にそれるが、ライブビュー画面が黄色くて見にくい、と言うとき、そのライブビュー画像だけホワイトバランスを取ることができる。

ライブビューウィンドウのメニューバーの上、スポイトツールをクリック

◀白い背景をクリックすればそこのホワイトバランスに設定される。ライブビュー画像は以前よりも見やすくなったはずだ。

スタジオ撮影で大型ストロボを使う場合、モデリングランプを付けているが、その光でライブビューを写すと、当然ながらタングステン光の赤い光になる。フォトグラファーなら常識なので別に気にしない人も多いと思うが、クライアント立ち会いの時には、素人であるクライアントに不安を抱かせることもあるだろう。ちょっとしたことだが、こういう点にも気が使えるのがC1の良いところだ。

なお、このホワイトバランスはライブビュー画像のみに適用される。撮影画像とは別のホワイトバランスだから安心してほしい。

◀ライブビューウィンドウのメニューバーの上、右端の四角いアイコンのツールをクリック。これがライブビューフォーカスメーターだ。


このツールを選んで、ライブビュー画像のピントを合わせたいポイントをクリックする。

すると、左のようにその周辺が四角で囲まれ、さらにツールの中に棒グラフ上のものができる。


◀このフォーカスポイントは3点まで設定できる。4点目をクリックすると、前のどれかを削除するようにとアラートが出る。


使い方は文字にするとかなり分かりにくいと思うので、実際にやった方がよいだろう。

ピントが合う方向がグラフの右方向で、ピントリングを動かしながら、そのグラフを右にいくように微調整するというものだ。ピントなので、行き過ぎれば今度はぼけてくる。右に行って、MAX行ったところにオレンジのバーが入り、そこから今度はピントがぼけるにつれ、グラフは左に動く、という流れになる。

合わせたいポイントのグラフをオレンジのバーMAXに持っていけば、ピントが合ったと言うことだ。

◀実際に使ってみた。ネックレスを撮るなど、あおって全面にピントを合わせたいというシーンはよくある。


4×5などを使ってきた人には基本中のアオリだ。

このようなシーンでライブビューフォーカスメーターがどれだけ使えるか? テストしてみた。

このようにあおると開放絞りではレンズの収差がひどくなり、レンズ周辺部の解像度が極端に落ちていく。真ん中部分ではライブビューフォーカスメーターは使えるが、解像度の落ちた周辺部では、ピントの合った判断ができないことも多かった。

ビューカメラではこのような電子式シャッターを使うフォトグラファーは多いが、絞りを開けた状態よりも、若干絞ったほうが周辺部でのライブビューフォーカスメーターは使えるように感じた。

ただ、個人的には開放絞りでピントを合わせていきたいので、メインとなる部分のみこのライブビューフォーカスメーターを使い、あとは目視、そして、実際に撮影画像を確認という作業が、現実的かと思った。

ライブビューフォーカスメーターを使ったライブビューだが、新しいPhase Oneデジタルバックを使った方が画像の描画スピードなど、使い勝手としては良い。新しい機材なので、当然と言えば当然だが。

このテストではIQ260を使ったが、Pシリーズよりは数段、ライブビュー画像は良い。IQ160と比較しても、体感できるくらいライブビュー画像は楽だ。高い機材なので、そうそうに買い換えはできないと思うが、買い替えるときはその時代の良い機材を選んだ方が、後々まで使いやすく仕事ができると思う。

PCもデジタルカメラもそうだが、ハードとソフトは車の両輪だ。ハードだけ新しくても、ソフトだけ新しくても、その真価は得られない。この解説がその一助となればうれしい。



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