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「Capture One Pro」 (以下C1Pro)はカメラマンがRAWファイルを最適化する際、色再現や画質のブラッシュアップなどの一連の作業を大幅に向上させるツールだ。ここでは実際の作業からC1Proの使いこなしを考えていこう。


No.47


インポート





文:湯浅立志
フォトグラファー
1961年群馬県生まれ。東京写真専門学校卒業後、広告写真スタジオのカメラマンとして15年勤務。独立後は雑誌、広告、Web媒体でモデル撮影から商品撮影まで幅広く活動。写真関連の執筆多数。有限会社Y2代表。(社)日本広告写真家協会会員。


http://homepage3.nifty.com/y2/
Flickr:http://www.flickr.com/photos/tatsphoto/
Facebook:http://www.facebook.com/tatsphoto
Twitter:http://twitter.com/#!/tatsphoto



「Capture One Pro 7」 39,900円
対応OS:Windows Vista/7/8
Mac OS X 10.6.8〜10.9.2

日本総代理店:DNPフォトルシオ
http://www.fotolusio.jp/business/
captureone/index.html

Phase One
http://www.phaseone.com/




今回はインポートについて解説しよう。

いまさらインポート? と思われるだろうが、僕もこの解説のテーマを決めるにあたり、バックナンバーを確認していて、インポートについてちゃんと書いていなかったことに気がついた。

基本的に、この解説はバージョンアップした後の新機能を中心に解説してきたので、ベーシックな部分をさらっと流してきてしまったという経緯がある。本来はC1を使うにあたり、イロハのイから書くのが本筋だったと思うが、連載がこんなに長期にわたるとは想像もしていなかったので、目新しい機能の解説に走ってしまったことをお許しいただきたい。

仕事柄、スタジオ撮影が多いので、テザー撮影に関してはもう何度も書いている。今回のインポートは連結撮影ではなく、カメラ単体で撮影して、内蔵のメモリカードに画像を記録し、それをC1に読み込むという作業を指す。写真撮影の後では最もベーシックで、必ず必要な作業だ。

まず、インポートにはいくつかの方法があると言うことからおさらいしていこう。

インポートの方法 メリット デメリット
カードからディレクトリを伝い直接コピー
PCに慣れている人には安心感がある。自分の目で分かるところにコピーできる。
PCが得意でない人には若干の慣れが必要。
フォルダ分けなどじぶんでやらないとならない。
カメラメーカー純正のアプリケーションでコピー
使用カメラに付いてくるアプリケーションなので、ある意味安心。
カードを入れると自動的に起ち上がるなど手間いらず。
無償。
いくつかのメーカーのカメラを持っていると、使い方、使い分けが面倒になる。
Adobe Bridgeなど閲覧用のアプリケーションでコピー
デファクトスタンダードとも言えるAdobeのアプリケーションなので、安心感もあるし、いくつものメーカーが混在していてもコピーに関してはこのアプリケーションと、自分のフローを決めておける。
決めておけることにより、間違いなどのトラブルは少なくなる。
コピー後はそのアプリケーションでセレクト作業にすぐ入ることが出来る。
有償の場合が多い。
現像は別のアプリケーションが必要になる。
C1を使ったコピー
C1での現像までを考えたとき、一つのアプリケーションで最初から最後まで完結できる点は楽でもあり、間違いも少ない。
現像まで考えたインポートが出来る。
有償

大きく分けて以上のようになると思う。

すでに画像の取り込みは日々の作業になっていると思うので、いまさらそれを変えましょうとは言わない。ただ、自分のやっているフローが必ずしもすべてではないし、他の方法もあるし、それぞれのメリット・デメリットを知っておくことは無駄ではないだろう。

僕個人はどうしているのか? というと、実はいろいろだ。仕事か、プライベートか? どういう仕事なのか? にもよって変えている。一番多い方法は、Macのイメージキャプチャーを使って、カードから自動で画像をコピーしている。この理由は、仕事によってC1を使うときと、そうではない時があるからだ。C1でない時はLightroom5を使っているが、仕事によって使い分けているので、画像の取り込みまでは手作業に近いやり方を取っている。

ただ、C1でスタジオ撮影をしていて、その時に、カメラ単体での撮影も混在するような時は、C1でインポートを行う。

僕のように1人のフォトグラファーがいろいろなアプリケーションを使い、インポートの方法がいくつもあるという人は、かなり少数派だろう。今回は一般的なインポートというシーンに限定する。

なお、今回はセッションでのインポートに限定する。カタログ使用時でのインポートについては過去の解説で少し触れているので、そちらを参照いただきたい。
No.32 新機能の「カタログ」を使う


C1でインポートする時にまず確認しておきたいのは、環境設定だ。

インポートの項目で「リムーバルメディア接続時にインポーターを開く」にチェックが入っていること。このチェックを入れておくと、カードをリーダーに挿した時に自動的にインポートウィンドウが起ち上がる。(C1が起動していると言うことが前提で)


これがインポートの画面。

見方は一般的で簡単だ。左側に設定メニュー、右にカードの中の画像のサムネイル、と言う表示だ。

設定は上からオリジナル、保存先、バックアップ、ファイル名、メタデータ、調整、ファイル情報となっている。


オリジナルはカードをリーダーに差せば、このようにそのカードの名前になる。

カードからインポートしない時は、この場所の項目で、フォルダを選択する。真ん中のフォルダ名は過去にインポートした時のフォルダを記憶しているのだ。


保存先はカードからインポートする画像を、どこにコピーするか?を指定する。

この例ではC1のセッションにインポートするので、そのセッションフォルダの中か、セッションフォルダの中の撮影フォルダに保存するか? が選択できる。

下の「フォルダを選択...」を選べば、任意のフォルダに保存出来る。


◀保存先の下のメニューは、その保存先フォルダの中にサブフォルダを作るかどうかを指定するものだ。

サブフォルダを作らないならそのままで。サブフォルダを作成する時は、2通りある。

「日付を使ってサブフォルダを作成する」は自動的にインポートの日付時間でフォルダ分けする。


◀「名前を使ってサブフォルダを作成する」はその下の欄に、自分で名前を入れて、その名前のフォルダを作成、そこに画像が入るようになる。


◀バックアップは、カードからのコピー時に、コピーと同時に、もう1カ所、別なフォルダにカードの画像をコピーして、バックアップとして保存するという機能だ。

カメラで撮った画像はカードにしかないので、バックアップの重要性はいまさら言うまでもないことだが、バックアップフォルダを別のHDDに指定しておけばPCにコピーしたと同時に、2カ所に画像が存在するので、かなり安心感は高くなる。


◀カメラで撮影された画像は、カメラメーカーの決めた画像ファイルネームになっている。そのままでよいのなら、左のように「イメージ名」で。もしインポートと同時に変更したい時は右の「...」ボタンを押せば、ファイルネームフォーマットを変更できる。

以前の解説、「バッチリネーム」の解説を参照していただきたい。


◀メタデータは著作権情報などを入れる設定。

僕自身はコピーライトの項目に左のように入れている。


◀調整はインポートと同時に画像の調整を行う設定だ。

プリセットを作ってあるのなら、左のようにプリセットを読み込み時に掛けることができる。


◀ウィンドウの下の欄にインポート後どうするか?の設定項目がある。

インポート後、「完了時に通知する」がデフォルトになっているので、たいていはこれでいいと思うが、一刻も早く撮影画像を見たいという人は「インポートが開始されたらコレクションを開く」で。

また、インポート後、いちいち自分でコレクションを開くのは面倒という人は、「常にインポートコレクションを開く」にしておくと良いだろう。


◀インポートの右には2つのチェックボックスがある。

「カード取り出し」はインポート完了後、自動的にカードがアンマウントされる。物理的にカードが出てくるわけではないので、誤解されないように。

「インポート後に削除」はインポート完了したカードを初期化すること。


◀このチェックを入れてインポートすると、左のようなアラートが出る。ここで再度、「インポートと消去」のボタンを押すと、インポートが始まる。

カード内の画像を消してしまう作業なので、万が一にも間違いがないように、二重の構えになっている点はさすがと思う。

撮影して、すぐにインポート、そしてまた撮影の繰り返し…のような現場もあるので、その時にはこのインポート後に削除は、全体の効率アップには効くのだが、いかんせん怖い。

このオプションを使う時は先に解説した「バックアップを有効にする」を併用するべきだ。

画像データが1カ所にしかない、と言う事態は絶対に避けるのがプロというもの。


◀ウィンドウの説明で順番が違うが、インポートすると、このように「アクティビティー」ウィンドウで進行状況が見られる。


◀インポート後、左のようなアラートがでる。「そこへ移動」でインポート後の画像一覧を見られる。

この部分が先に解説した、インポート後どうするか?の設定の結果だ。


◀インポート画像は保存先で指定したフォルダに保存される。この事を良く理解しておかないと、自分の撮った画像がどこに行ってしまったのか? 焦ることになる。

左の例はセッションフォルダの中にサブフォルダで日付時間の名前のフォルダを作り、その中に画像が入ったという例だ。

セッション お気に入りというコレクションに入る。


◀このコレクションを右クリックで「Finderに表示」を選べぶか、自分でセッションフォルダの中を見れば、このようにフォルダ分けされて、画像が入っていると言うことが分かる。


◀インポート時に便利な機能が調整の中の「自動調整」だ。

ここにチェックを入れておくと、インポート後、その画像に自動調整が掛かる。


◀自動調整はC1のメニューバーでチェックを入れてある項目のみ掛かるようになる。

左の例では露出と、ハイダイナミックレンジだけ自動調整する。

なお、自動調整に関しては過去の解説をお読みいただきたい。

グローバル自動調整の使いこなし


◀これが自動調整を行った画像。上の画面と比べれば変化が分かるだろう。

使用シーンとしてはスナップなどの記録写真に向いている機能だ。すべての画像をそれなりの明るさ色合いで、読み込み時に調整できると、後々の作業が一手間なくなるので便利、という仕事もあるだろう。


◀このように複数回に渡りインポートしていく時、最後にすべての画像を見たいと言うことになるだろう。

ここで左のように撮影フォルダをクリックしても、すべての画像は見られない。(ただし保存先で撮影フォルダを選択すれば見られる)


◀サブフォルダを作成した場合、すべての画像を一覧表示するには左のようにセッションアルバムの「すべてのイメージ」をクリックする。

C1は自由度が高いアプリケーションなので、いろいろな設定が出来る反面、どこに撮影画像が入ったのか?見失うこともある。

この「すべてのイメージ」はこのセッションでインポートした画像をすべてサムネイル表示してくれるので、ここで一覧を見ることで安心できると思う。



今回は基本的なインポートの方法を解説した。

最初に書いたように撮影後の画像インポートはいろいろな方法がある。現像やプリント、画像書き出しまで含めて、トータルで考えた場合、C1で最初から最後までやるという方法論は、最もシンプルで効率が高い方法の1つだと思う。

ただ、設定が細かくできるので、初心者には若干の敷居の高さを感じる面もあると思う。

画像インポートは撮影画像を確実に保存するという点で、絶対にミスやトラブルがあってはいけない部分だ。

自分で何度もテストしてみて、自分に合った方法を探して欲しい。

今回の解説がその参考になったのならうれしい。


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