・カメラマンにとっての3D CG基礎知識

・スチルカメラマンにとってのムービー撮影を考える

・プロカメラマンのための撮影データ管理術

・3ds Maxを用いた新時代写真術

・Capture One 徹底使いこなし術

・PCJライティング講座





「Capture One Pro」 (以下C1Pro)はカメラマンがRAWファイルを最適化する際、色再現や画質のブラッシュアップなどの一連の作業を大幅に向上させるツールだ。ここでは実際の作業からC1Proの使いこなしを考えていこう。


No.25


コピー&ペーストについて





文:湯浅立志
1961年、群馬県生まれ。東京写真専門学校卒業後、広告写真スタジオの社員カメラマンとして15年勤務。独立後は雑誌、広告、Web媒体でモデル撮影から商品撮影まで幅広く活動。デジタル集団「電塾」の運営委員としてデジタルフォトの啓蒙活動にもつとめる。
有限会社Y2代表。(社)日本広告写真家協会会員。


http://homepage3.nifty.com/y2/
Flickr:http://www.flickr.com/photos/tatsphoto/
Facebook:http://www.facebook.com/tatsphoto
Twitter:http://twitter.com/#!/tatsphoto



「Capture One Pro 6 Box」 49,800円
対応OS:Windows XP/Vista/7、
Mac OS X 10.5.8〜10.6

日本総代理店:DNPフォトルシオ
http://www.fotolusio.jp/business/
captureone/index.html

Phase One
http://www.phaseone.com/




今回はCaptureOneを使うに当たって、基本中の基本、設定のコピー&ペーストについて書いてみよう。


このコピー&ペーストは設定(パラメータ)を他の画像にも同様の設定をするという機能で、C1に限らず現像ソフトを使う上で、必ず使う機能だ。たぶん、ここをお読みの方はもうすでにご存じのことだと思う。ただ、C1のコピー&ペーストは意外に奥が深い。C1らしく、きめ細かいこともできるので、初心者だけではなくパワーユーザーもおさらいになると思う。

◀画像に加えたいろいろな設定(パラメータ)のコピーはこのボタンを押す


◀メニューバーからもコピーはできる。もちろん、ショートカットキーの割り当てもある。

シフト+コマンド+C

◀そのコピーした設定を、違う画像にペーストするときはこのボタンを押す。


◀メニューバーからもペーストはできる。ショートカットキーの割り当てもある。

シフト+コマンド+V


◀実際の写真を例に、コピー&ペーストを行ってみよう。

作例として用意したのは白背景で撮影した商品カット。よくある写真だが、この手の写真は特にコピー&ペーストを頻繁に使う。

まずは撮影された画像から、使用カットだけをセレクトする。


◀セレクトの仕方はフォトグラファーの自由だが、僕はRedのタグを付けるというやり方でセレクトしている。

なお、セレクトの仕方などはこの連載第7回目の「ファイルブラウズからアルバムの作成までショートカットをカスタマイズしてセレクトを簡単に。」を参照していただきたい。


◀ブラウザのソート順を「カラータグ」にするとタグの付けられた画像が上位にくる。


◀あとはブラウザの上の画像から画像調整をしていけばよい


◀まず、一番初めの画像を調整。

ホワイトバランス調整、露出、彩度、レベル補正を行った。

同じ撮影セットで撮られているので、この設定を他の画像にも掛ければ調整は完成する。

調整済みの画像から設定をコピーする。


◀次に、ペースとしたい画像をブラウザで選択する。複数選択はシフトキーを押しながら選択する。

ペーストする前にメニューバー左の「複数バリアントを有効にするボタン」が押されているか? を確認する。このボタンが有効になっていないと、複数選択してあっても、1枚の画像にしかペーストできない(バージョン6からはアラートが出るようになっていて、そのアラート内ですべてにペーストすることもできるようになった)。


◀この状態でペーストボタンを押せば、最初の画像の設定を選択されたすべての画像に掛けることが出来る


◀ここまでで調整が完成すれば、これほど簡単なことはない。ほとんどの場合、特にこの手の商品撮影では、同じ設定を一発掛けて終了にはならないだろう。カットごとに商品特性(色や明るさ、素材など)が違うので、それなりの微調整を加えていく必要がある。

左の例ではすでに2カット目から調整が失敗してしまった。

これはレベル補正がこの撮影画像に対しては過度に行き過ぎていたためだ。


◀いったん、ペーストする前まで戻ろう。

C1では、ほとんど全ての操作で、やり直し(アンドゥ)がきく。コマンド+Zは他のアプリケーションと同じショートカットだ。1回押す度に1工程前に戻る



◀1枚の画像から他の画像へ設定をコピーする。が、特定の設定だけをペーストしたい。というのが今回の意図になる。

調整クリップボードツールタブを開こう。

ここの調整クリップボードツールでは、この画像に施した設定がチェックされている。


◀今回の場合、レベル補正が他の画像に対しては合わなかったので、そのレベル補正のチェックを外す



◀その状態でペーストすればレベル補正以外の設定が他の画像に掛かる。

◀これからでレベル補正を個別にしていく。

レベル調整を簡単にするには、レベルのメニューバーにあるA(Auto)ボタンを押すことだ。

この自動レベル調整はかなりよい出来だと思う。ボタン一発でこの手の白背景のカットは白を飛ばない程度まで白く、そして、黒をつぶれない程度まで黒くしてくれる。


◀あとは1カットごとにレベル補正のAボタンを押していく。

余談だが、このレベル補正のAボタンと第23回「グローバル自動調整の使いこなし」で紹介したグローバル調整でレベル補正だけを活かした状態のグローバル調整は違う調整になる。理由は不明だが、グローバル自動調整は個別のツールの自動調整とは別物と考えた方が良いだろう。


◀ついでに言うと、このような白背景での商品撮影では露出の自動調整はまったく使えない。

押してみれば分かるが、白をグレーのようにしてしまう。これはカメラの自動露出と同じで、白背景をそのままAutoで撮るとグレーになってしまうのと同じ原理だ。

白背景での商品撮影ではレベル補正のAボタンが使えると覚えておこう。


◀まだコピー&ペーストの小技はある。

画像調整に置いて、その時々、その日の体調など、自分で調整したのに、あとで再度、微調整をしたくなるものだ。また、作例のような和物の撮影ではノーマルのホワイトバランスよりも、若干アンバーに転ばした方がよりそれっぽく見える。

ということで、一通りの調整が終わったが、再度、色温度を少し変更してみよう。


◀色温度をアンバー方向に振り、決定したら、ホワイトバランス調整ツールのツールバーからローカルコピーボタンを押す


◀調整クリップボードが出るので、ホワイトバランスにチェックが付いていることを確認して、コピーボタンを押す。

この時のコピーはこのホワイトバランス調整だけの設定がコピーされる。他の調整はコピーされないことを頭に入れておこう。


◀これで残りの画像すべてを選んで、ペーストボタンを押せば、ホワイトバランス調整のみ、変更される。レベル調整など、個別の調整は一切変わらない


◀さて、もう一つ。

金箔を使っている商品など、金色をもっと華やかにしたいという時がある。

C1には便利な、その色だけを調整できるカラーエディターがある。これで基本カラースポイトで金色をスポイトする。


◀金色系を調整後、同じように調整クリップボードツールでコピーする


◀今回のように金色系の調整はすべての画像に共通する調整ではない。ペーストは金色の入っている画像にだけ行いたい。そんな時はツールバーから調整の適用ボタンを選択しよう


◀これでブラウザ上から金色のある画像をマウスクリックしていくだけで、その画像に金色の調整がペーストされる


◀この際も、ホワイトバランスなど、他の調整は一切変わらず、金色の調整だけが変更される点に注目したい



まだ一部書き足りない点があるが、それは次回以降にしよう。

かなり長くなってしまったが、お読みいただいたように、C1のコピー&ペーストはなかなか奥が深い。もちろん、単純に使っているだけでもよいが、大量のカットを効率的に、しかも、高品質に調整するには、是非覚えておいていただきたい使いこなしだと思う。



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