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第34回 リコーイメージング「PENTAX FILM DUPLICATOR」

このコーナーでは、コンパクトデジタルカメラからハイエンドカメラ、撮影用品、各種ソフトウェアまで、仕事や作品制作、趣味を問わず、プロカメラマンが使ってみたくなる話題のツールを毎回取り上げていく。

文:津島隆雄
1971年青森県生まれ。学校写真カメラマン、コマーシャルスタジオのアシスタントを経て1999年よりフリー。 物撮りから人物などさまざまな写真業務全般、画像処理全般を手がける。
http://gungh6.wix.com/takaotsushima



▲「PENTAX FILM DUPLICATOR」の全体



● PENTAX FILM DUPLICATOR 製品仕様

・外形寸法:530(長さ)×165(幅)×230mm(高さ)
・使用時最大長:900mm
・ベローズ最大長:328mm
・質量:2200g
・35mmマウントホルダー付属

カメラ本体の底面から光軸までの距離が95mm以内、レンズ外径が90mm以内のカメラ、レンズが装着可能。
マウントされた35mm判フィルム以外の撮影には別売りの各種フィルムホルダーが必要
35mm判から最大6×9判までの各種フィルムに対応



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●PENTAX FILM DUPLICATORの概要

本機「FILM DUPLICATOR」は、本体に各種デジタルカメラを接続することで、手軽にフィルムを撮影することができるシステムだ。フィルムスキャナーを使用するよりも簡単に、短時間でフィルムをデジタル化できる。

本機はリコーイメージングの製品だが、PENTAX専用ではなく、他メーカーの各種デジタルカメラも取り付けることができるため、ユーザーを選ばず誰にでも利用できるのも大きなメリットだ。



ここでは、本機にCanon 5D MarK III+EF100mmF2.8LMacroと580EXを取り付けて、フィルムのデジタル化を試してみた。Capture Oneを使用してテザー撮影と画像変換処理を行った。


●作例

○ブローニーフィルム(120判)のリバーサルをデジタル化

◀・Kodak エクタクローム パンサー100プロ/120判
 ・Mamiya RZ67使用
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本機のフイルムホルダーにリバーサルフィルムをセットして、あとはカメラのTTLオートで問題なく撮影できる。ピントはライブビューを使用すれば正確に合わせられる。

◀・Fuji Film プロビア RDPII/120判
 ・Mamiya RZ67使用
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120判のリバーサルフィルムはかなり綺麗にデジタル化できる。幅広いメーカーのデジタルカメラを使用できるのは素晴らしい。

◀・Fuji Film ベルビア RVP/120判
 ・Mamiya RZ67使用
  (クリックで拡大)


ホルダーがしっかりしているので、作業が大変しやすい。多くのフィルムスキャナーのホルダーは作りが甘いので、そのストレスから開放されるのはありがたい。

◀・Fuji Film プロビア RDPII/120判
 ・Mamiya RZ67使用
  (クリックで拡大)


◀・Kodak エクタクローム パンサー100プロ/120判
 ・ローライコードIII 使用
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かつての名機で撮影されたフィルムが、簡単にデジタル化されて蘇る。棚の奥深くにしまわれている、もう日の目を見ないと思われたフイルムカメラをもう一度使ってみたくなる。


○カラーネガのブローニーフィルム

◀・Kodak ポートラ160(カラーネガ)/120判
 ・Mamiya C3 使用
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カラーネガも120判であればかなり綺麗にデジタル化が可能である。上の写真は今回のレビュー用に撮影。フィルムはまだ大手量販店でも手に入るが、種類はだいぶ少ない。また、1本単位でなく5本パックしかなかったりと制限される。

ネガであれば一般の町ラボでも現像可能の店もまだ見受けられる。フロンティアなどの機械が導入されていれば120判も現像可能だ。

今回撮影に使ったカメラ、Mamiya C3は1962年発売の二眼レフ。このカメラで撮った写真がデジタル化することで活用できるようになる。今でもここまで十分な写真が撮れる。

◀Capture One画面
  (クリックで拡大)


カラーネガの場合、Capture Oneのレベルを使用して反転させるのがもっとも上手くいくように思われる。ホワイトバランスをフィルムの黒の部分でとってレベルで反転させる。

Capture Oneであれば微調整から作り込みまでオールマイティにこなす。今回の使用例はすべてCapture Oneのみで作業を行っている。


ブローニーのモノクロネガをデジタル化

◀・Kodak TMX(モノクロネガ)/120判
 ・Zenza Bronica S2 使用
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モノクロネガもきれいにデジタル化できる。調整段階でセピアやブルートーンなどの作成にも仕上げられる。

◀・Konica 赤外IR750(赤外フィルム)/120判
 ・Mamiya RZ67 使用
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今となってはフィルムの入手も難しくなった赤外フィルム。ここでは過去に撮影した赤外フィルムもきれいにデジタル化できた。


35mmフイルムをデジタル化

◀・Fuji Film プロビア RDPII/135判
 ・撮影機種不明(多分Konica Bic Mini)
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120判に比べると135判はちょっと厳しい面を感じるが、撮影されたフィルムの露出、ピントなど完成度が高ければ十分きれいなデジタルデータとなる。

◀・Fuji Film プロビア RDPII135判
 ・Nikon F3 使用 

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◀・Kodak TMY(モノクロネガ)135判
 ・Leica M6 使用

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現在、専用フィルムスキャナーや、フラットヘッドスキャナーの透過原稿ユニットはかなり少なくなり、ほぼ開発、販売終了状態である。

過去の作品のデジタル化をしようにも、スキャナーの設置や作りの甘いホルダーの平面だしのストレス、フィルムがガラスに接地して出るニュートンリング、遅い読み取り速度など、フィルムのデジタル化環境はだいぶ厳しいのが現実であった。

しかし、この製品であれば、設置は撮影感覚で行え、しっかりとしたホルダーが用意されガラス不使用なため、ニュートンリングの心配もない。あっという間にフィルムのデジタル化ができる。過去に撮影したフィルムによる作品がたくさんあり、いずれデジタル化を検討していた方には、かなりありがたい製品である。それほど使い勝手はよくできている。

本機があれば、ずっと磨いてばかりいたクラシックカメラやかつての名機、愛機にもう一度活躍の場を与えられる。 確かにフィルムの種類も現像場所も厳しいのは事実だが、なくくなったわけではないし、まだまだ頑張っているメーカーも存在する。

もう一度フィルムを入れて巻き上げ、チャージして・・・。撮影されたフィルムが現像されるのをワクワクして待つ・・・。


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