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第33回 リコーイメージング 「PENTAX 645Z」

このコーナーでは、コンパクトデジタルカメラからハイエンドカメラ、撮影用品、各種ソフトウェアまで、仕事や作品制作、趣味を問わず、プロカメラマンが使ってみたくなる話題のツールを毎回取り上げていく。

文:津島隆雄
1971年青森県生まれ。学校写真カメラマン、コマーシャルスタジオのアシスタントを経て1999年よりフリー。 物撮りから人物などさまざまな写真業務全般、画像処理全般を手がける。
http://gungh6.wix.com/takaotsushima



▲PENTAX 645Z+smc PENTAX-D FA645 55mmF2.8 AL[IF]SDM AW



● RICOH IMAGING「PENTAX 645Z」 基本スペック
・有効画素数    5140万画素
・撮像素子     43.8x32.8mm 原色フィルターCMOS
・撮影感度     ISO100~204800(1EVまたは1/2、1/3EVステップ)
・液晶モニタ    3.2型約103万ドットTFTカラーLCD、チルト式
・ファインダ    視野率98%
・シンクロ同調速度 1/125秒
・動画       Full HD (60i/50i/30p/25p/24p)
・サイズ(本体のみ) 156mm(幅) x 117mm(高さ) x 123mm(奥行)
・質量(本体のみ)  1470g

● smc PENTAX-D FA645 55mmF2.8 AL[IF]SDM AW
・レンズ構成 7群9枚
・焦点距離  55mm(35mm判換算43.5mm)
・撮影距離  0.5m~
・寸法    81.3mm x 68.2mm
・質量    416g



● RICOH IMAGING PENTAX 645Zのサイト
● RICOH IMAGING PENTAX 645Z スペシャルサイト
● 645マウントレンズのサイト



●PENTAX 645Zの概要

本機は2010年発売の中判デジタルカメラ「PENTAX 645D」の後継機種となる。新たにセンサーを5,000万画素のCMOSに変更。ISO 204800までの高感度が使用でき、また上限なしの長時間露光も可能。待望のライブビューに対応した。より正確なピントで撮影が可能となり、動画撮影も行える。同様なセンサーを採用しているハッセルブラッド、フェーズワンよりコストパフォーマンスは高い。


●作例

今回の使用レンズはsmc PENTAX-D FA645 55mmF2.8 AL[IF]SDM AWのみ。

◀・1/25 f13 ISO100 WB/曇り 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


圧倒される高解像度、高画質、 8,256 x 6,192ピクセルの約5,140万画素の「画」である。細かな枝、葉、草など潰れることなく綺麗に解像している。350pixel / inchで印刷した場合、59.91x 44.94cmのプリントとなる。ファイルの大きさは146.3MBだ。

またレンズ「smc PENTAX-D FA645 55mmF2.8 AL[IF]SDM AW」は、デジタルカメラ用に設計されているため、5,000万画素の世界を十分にしっかりと描写する。


◀・1/320 f5.6 ISO400 WB/曇り 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


解像度は非常に高く、松の葉1つひとつしっかりと描写する。ただし、解像度が非常に高いので、十分気をつけて撮影しなければならない。ブレに対して繊細なため、せっかくの写真がブレで台無し、なんてことも多くなるので、しっかりと構えることや、三脚の使用が大切になってくる。

特に三脚は軽いタイプは風やちょっとした振動でもブレるため、しっかりとした三脚が必要になる。

◀・0.6 f8.0 ISO100 WB/オート 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


夜景で高感度をチェックする。こちらはISO100。100〜400まではノイズを感じることはない、美しい画像である。

◀・1/10 f8.0 ISO800 WB/オート 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


ISO 800辺りからノイズを感じ始めるがISO1600まで十分綺麗な画像である。

◀・1/40 f8.0 ISO3200 WB/オート 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


ISO 3200でもこのぐらいのノイズである。そもそも中判カメラでISO3200が使えること自体今までは不可能だったので、この画像は驚異的である。今まで撮れなかったものが撮れるようになるのは、素晴らしいことである。

◀・1/160 f8.0 ISO12800 WB/オート
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


ISO 12800。大きく使用しなければこの感度でも十分使用可能だ。

◀・1/500 f8.0 ISO51200 WB/オート 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


驚愕のISO 51200。中判カメラでこのような高感度撮影が行える。

◀・30秒 f16.0 ISO100 WB/オート 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


30秒の長時間露光でもノイズが出ることなく美しい画像である。今まで中判カメラで難しかった世界が、このカメラでは撮影が可能となった。下の2点の作例は上が30秒、下が13秒の露光となる。

◀・30秒 f8.0 ISO200 WB/蛍光灯 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)


◀・13秒 f8.0 ISO200 WB/蛍光灯 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影
  (クリックで拡大)



続いて別の作例。

◀・1/250 f8.0 ISO250 
 ・Adobe DNGで撮影
 ・Adobe Camera RAW 8.5.0.236にて現像処理 

  (クリックで拡大)


RAWデータはAdobe DNGとPENTAX独自のPEFのどちらかを選択できる。PEFの場合はSILKIPIXのエンジンを使用したDigital Camera Utilityを使用、DNGの場合はAdobe系アプリケーションまたはDNG対応アプリケーションで現像することができる。

◀・1/2000 f8.0 ISO100 
 ・Adobe DNGで撮影
 ・Adobe Camera RAW 8.5.0.236にて現像処理 

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かなり過激にパラメータを動かしての現像。大きなセンサーの14bit RAWは十分に綺麗な階調、データ量を保持しているため、破綻することなく仕上げられる。安心して自らの思いを写真に込めて己の世界を追求しよう。

◀・0.6秒 f22 ISO100 
 ・Adobe DNGで撮影
 ・Adobe Camera RAW 8.5.0.236にて現像処理 

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◀・1/100 f5.6 ISO400 WB/オート 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影

  (クリックで拡大)

◀・1/20 f3.5 ISO100 
 ・Adobe DNGで撮影
 ・Adobe Camera RAW 8.5.0.236にて現像処理

  (クリックで拡大)

◀・2.5秒 f22 ISO100 
 ・Adobe DNGで撮影
 ・Capture One7.2.2にて現像処理

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◀・1/40 f9.0 ISO400 WB/5000K 
 ・カスタムイメージ/リバーサルフィルム
 ・レンズ補正(ディストーション、倍率色収差、周辺光量、回析補正)/ON
 ・D-レンジ補正/オート
 ・高感度NR、長秒時NR/オート
 ・JPEG撮影

  (クリックで拡大)




前機種の645Dの不満点をしっかりと改善し、さらに5,000万画素のセンサーを積んだ645Z。645Dでの最大の不満点であった書き込み速度もしっかりと高速な書き込みに対応し、ライブビューにも対応。操作系も分かりやすく、これ以上は必要ないと感じる完成度を持っている。

新しいセンサーは高感度にもしっかり対応しているため、今まで撮影が難しい場面や諦めていた場面を高画質で撮れることは素晴らしい。

この高画質と完成度
を持ったカメラを、驚きの価格(実勢価格80万円台)で仕上げて来た、PENTAXの意地と自信を感じるカメラである。


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