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第27回 Nikon Df

このコーナーでは、コンパクトデジタルカメラからハイエンドカメラ、撮影用品、各種ソフトウェアまで、仕事や作品制作、趣味を問わず、プロカメラマンが使ってみたくなる話題のツールを毎回取り上げていく。

文:津島隆雄
1971年青森県生まれ。学校写真カメラマン、コマーシャルスタジオのアシスタントを経て1999年よりフリー。 物撮りから人物などさまざまな写真業務全般、画像処理全般を手がける。
http://gungh6.wix.com/takaotsushima




●Nikon Df 基本スペック
・有効画素数  1625万画素
・撮像素子   36.0x23.9mmCMOSセンサー(ニコンFXフォーマット)
・撮影感度   ISO100〜12800(ISO100に対し0.3、0.7、1段の減感ISO50相当可能、
        ISO12800に対して0.3、0.7、1、2、3、4段の増感ISO204800相当可能)
・シャッター  シャッターダイアル使用時1/4000〜4秒(1ステップ)、
        メインコマンドダイアル使用時1/4000〜30秒(1/3ステップ)
・動画撮影機能 無し
・サイズ    約143.5mm(幅)x110mm(高さ)x66.5mm(奥行き)
・重さ     約765g(バッテリー、メモリーカード含む)

使用レンズ
●AF-S NIKKOR 50mm f1.8G(セットレンズ)
・レンズ構成  6群7枚(非球面レンズ1枚)
・焦点距離   50mm
・撮影距離   0.45m〜
・サイズ    約73mm(最大径)x52.5mm
・重さ      190g

●AF-S NIKKOR 58mm f1.4G
・レンズ構成  6群9枚(非球面レンズ2枚、ナノクリスタルコートあり)
・焦点距離   58mm
・撮影距離   0.58m〜
・サイズ    約85mm(最大径)x70mm
・重さ      385g

●AF-S NIKKOR 24〜120mm f4G ED VR
・レンズ構成  13群17枚(EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚、ナノクリスタルコートあり)
・焦点距離   24mm〜120mm
・撮影距離   0.45m〜
・サイズ    約84mm(最大径)x103.5mm
・重さ      710g

●AF-S NIKKOR 70〜200mm f4G ED VR
・レンズ構成  14群20枚(EDレンズ3枚、ナノクリスタルコートあり)
・焦点距離   70mm〜200mm
・撮影距離   1m〜
・サイズ    約78mm(最大径)x178.5mm
・重さ      850g

その他マニュアルレンズ
Ai Nikkor 28mmf2.0S、 Ai Nikkor 35mmf1.4S

Nikon Df サイト
Nikon Df スペシャルサイト



●Nikon Dfの概要

フィルム時代のマニュアルカメラを思い出すような筐体が特徴のNikon Df。フラッグシップのD4と同等の1,625万画素の高画質センサーを持ち、最新のAFからAi、Ai以前のNikkorという、大切なレンズ資産を十分に活用することができる。動画撮影機能を排除し、まさに「写真を撮る」ことに専念するカメラに仕上がっている。



●作例

今回の作例はRAWで撮影。Nikon Capture NX2にて調整、Jpegに変換している。

◀・AF-S NIKKOR 24-120mm f4G ED VR/62mm域
 ・1/50 f4.0 ISO3200

 (クリックで拡大)


D4と同等のセンサーは驚くほど高感度に強く、暗い状況でも十分に高画質な「画」を写し出す。今まで諦めてしまうような困難な状況でも撮影が可能で、写真の世界にさらなる恵みを与えてくれる。

◀・AF-S NIKKOR 70-200mm f4G ED VR/112mm域
 ・1/400 f4.0 ISO100

 (クリックで拡大)


もちろん高感度のみならず、ISO100から豊かなトーンと解像度を誇る。キレの良いNIKKORとの組み合わせでしっかりとした揺るぎない画を醸し出す。

◀・ Ai Nikkor 35mmf1.4S
 ・1/3200 f1.4 ISO400

 (クリックで拡大)


マニュアルAiレンズは他のカメラでも使用できるが、DfはマニュアルAi以前の非Aiレンズも使用可能だ。筆者は残念ながら非Aiレンズは持っていないため、今回はAiのマニュアルレンズを使用する。

◀・ Ai Nikkor 35mmf1.4S
 ・1/500 f4.0 ISO100
 (クリックで拡大)


Ai Nikkor 35mmf1.4Sを使用。このレンズは1985年に発売になり今も現行のレンズとして発売されている。f1.4の開放で撮影するとシャープなピントは浅いが、ボケは柔らかく美しく、周辺部は美しく落ち込んでいく。しかし、絞ることによって、描写はきっちり、しっかりとしてくる。改めてマニュアル単焦点レンズの素晴らしさと美しさに驚嘆する。しかもデジタルカメラなので絞りによる効果を瞬時に理解できる。これが、フィルムの時はデータをメモして、現像プリントして比較しなければならなかったが、Dfは背面液晶やPCでその場で確認できる。その美しさに気づくとさらに撮影が楽しくなり、写真を撮ることに没頭してしまう。

◀・ Ai Nikkor 28mmf2.0S
 ・1/125 f4.0 ISO400
 (クリックで拡大)


Ai Nikkor 28mmf2.0Sは1981年発売のレンズ。現在は販売終了だが、f2.8Sのレンズが現在も販売されている。

◀・ Ai Nikkor 28mmf2.0S
 ・1/30 f4.0 ISO400
 (クリックで拡大)


気がつくとマニュアル単焦点レンズでずっと撮っていた。マニュアル単焦点レンズを使用することが楽しい。ピントはすぐに確認できるので不安もない。レンズの持ち味、絞りの効果、ボケ、これもすぐに確認できる。楽しい。カメラを使うこと、写真を撮ることが、楽しい。

マウントアダプターなどを使用してフィルム時代のレンズを使用することができるが、NikonとNikkorは非Ai、Aiとアダプターを使用することなく、しっかり使用でき、しかもレンズを登録することで、撮影データにレンズ、絞り値をしっかりと記録してくれる。

Fマウントを守り続けることによって、「Nikon F」から続くNikkorの精神を引き継ぎ、最新の技術と融合することにより、Nikon Dfはまさに写真を撮るためのカメラに仕上がっている。

◀・AF-S NIKKOR 58mm f1.4G
 ・1/250 f4.0 ISO3200
 (クリックで拡大)


最新の AF-S NIKKOR 58mm f1.4Gと組み合わせ、冬の雨が降る夜の場面を撮影する。驚愕の高感度性能と、美しいレンズの描写により、寒さを忘れて夢中でシャッターを切る。今まで撮影困難だった夜の中に美しい場面を見いだすことができる。

◀・AF-S NIKKOR 58mm f1.4G
 ・1/250 f1.4 ISO1600
 (クリックで拡大)


◀・AF-S NIKKOR 58mm f1.4G
 ・1/100 f2.0 ISO3200
 (クリックで拡大)


◀・AF-S NIKKOR 58mm f1.4G
 ・1/125 f1.4 ISO1600
 (クリックで拡大)


◀・AF-S NIKKOR 58mm f1.4G
 ・1/250 f2.2 ISO1600
 (クリックで拡大)


◀・AF-S NIKKOR 70-200mm f4G ED VR/200mm域
 ・1/125 f4.0 ISO1600
 (クリックで拡大)

(注:このカットのみ車体ナンバーのぼかし処理をしています。)

AF-S NIKKOR 58mm f1.4Gだけでなく、 AF-S NIKKOR 70-200mm f4G ED VRとの組み合わせでも、今まで困難だった場面をしっかりと撮ることができる。

中身は最新のセンサーのデジタルカメラなのだが、筐体がフィルム時代のデザインと操作性に変わるだけで、ここまで撮影の心境に変化が起きるものなのだろうか? シャッターを切る度に写真に引き込まれていく。ISO感度を設定し、構えて、露出を決め、シャッターを切る。しかし、他の最新カメラとDfは、何処かが違う感じがする。

◀・AF-S NIKKOR 24-120mm f4G ED VR/86mm域
 ・1/500 f8.0 ISO200
 (クリックで拡大)


◀・AF-S NIKKOR 24-120mm f4G ED VR/85mm域
 ・1/250 f16 ISO200
 (クリックで拡大)


◀・ AF-S NIKKOR 50mm f1.8G
 ・1/60 f5.6 ISO250
 (クリックで拡大)


◀・ Ai Nikkor 28mm f2.0
 ・1/30 f8.0 ISO320
 (クリックで拡大)


◀・ AF-S NIKKOR 50mm f1.8G
 ・1/500 f2.0 ISO400
 (クリックで拡大)


◀・ Ai Nikkor 28mm f2.0 
 ・1/125 f5.6 ISO200
 (クリックで拡大)


◀・ AF-S NIKKOR 50mm f1.8G
 ・1/125 f2.8 ISO250
 (クリックで拡大)


◀・ AF-S NIKKOR 50mm f1.8G
 ・1/125 f5.6 ISO250
 (クリックで拡大)


◀・AF-S NIKKOR 50mm f1.8G
 ・1/60 f5.6 ISO400
 (クリックで拡大)





Dfは、「写真を撮ることが楽しい」。まさにこの一言につきる。

Nikon Dfの中身は今の最新のスペックのカメラである。フラッグシップのD4と同じ画素数、同等の画質のフルサイズセンサー。ニコンには、他にD4があり、高画素機、高解像度機にはD800、D800Eがある。フルサイズでもっと手の届きやすい値段で2,400万画素のD610もある。マニュアルレンズはそれぞれの機種で使用できる。それでもNikon Dfを選びたい。やれること、撮れる画像は一緒のはずである。しかしDfがいい。Dfで撮りたい。ノスタルジーに浸っているだけと言われればそうかもしれない。しかし同じ写真が撮れるなら「撮っていて楽しいカメラ」「撮りたいと思わせるカメラ」がいいはずである。Nikon Dfはそう思わせてくれるカメラである。


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