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第3回 フィルムをシミュレーションする「DxO FilmPack3」

このコーナーでは、コンパクトデジタルカメラからハイエンドカメラ、撮影用品、各種ソフトウェアまで、仕事や作品制作、趣味を問わず、プロカメラマンが使ってみたくなる話題のツールを毎回取り上げていく。


DxO FilmPackのページへ
○Windows
Intel Pentium 4 プロセッサ、または AMD相当機種 (Pentium Dual Core またはそれ以上の相当機種奨励) Microsoft Windows XP(32ビットのみ)、Windows VistaとWindows 7(32 または 64 ビット)20メガピクセル/2000 万画素以上の画像を処理する場合、64 ビットのシステムと4GBメモリを強く奨励

○Mac
Intel-Mac Mac OS X.5 レオパルド、X.6 スノーレオパルド、X.7 ライオン 20 メガピクセル/2000 万画素以上の画像を処理する場合、3GBメモリを強く奨励

1つのライセンス認証コードで、2つのコンピュータ上でライセンス認証可能。Windowsのみ2台、Macのみ2台、または各1台ずつ。

メモリ要件
RAM : 2GB最低  400 MB のディスク空き容量  画面解像度:1024x768 もしくはそれ以上
プラグイン対応ソフト:
1 DxO Optics Pro v6.6 またはそれ以上
2 Adobe Photoshop CS4/CS5 (32 ビットのみ)
3 Adobe Lightroom 3
4 Apple Aperture 3

文:津島隆雄
1971年青森県生まれ。学校写真カメラマン、コマーシャルスタジオのアシスタントを経て1999年よりフリー。 物撮りから人物などさまざまな写真業務全般、画像処理全般を手がける。
http://www.gungho.or.tv/



○「フィルム」を再現するソフトウェア

DxO FilmPackは、その名の通り、「フィルム」の画質、粒状感、色調などをデジタルで再現してくれるソフトウェアである。カラーポジ、ネガ、モノクロ、クロスなど60種類以上の「フィルム」が利用可能で、色調、粒状感はそれぞれ組み合わせて使用出来るため、自分にあった独自の「フィルム」をプリセットとして制作できる。

本ソフトはスタンドアロン、プラグインの両対応なので使い慣れたPhotoshopや、Lightroomからプラグインとして使用できる。ただし、RAW画像を直接編集する場合は「DxO Optics Pro」が必要となる。プラグイン利用の場合は、一度ホストアプリケーションでRAWを編集、変換後にFilmPackで処理をすることになる。筆者はDxO Optics Proと組み合わせて使用することが多い。




○「フィルム」リスト
(エッセンシャル版とエキスパート版で使用出来る項目に差があるので注意)

 カラーポジ
 Fuji Astia 100 F
 Fuji Provia 100 F
 Fuji Provia 400 X
 Fuji Velvia 50
 Kodak Kodachrome 25
 Kodak Kodachrome 64
 Kodak Kodachrome 200
 Kodak Ektachrome 100 GX
 Kodak Ektachrome 100 VS
 Polaroïd Polachrome
 Generic Fuji Astia 100
 Generic Fuji Provia 100
 Generic Fuji Velvia 100
 Generic Kodak Ektachrome 100 VS
 Generic Kodak Kodachrome 64
 ※以下エキスパート版のみ
 Fuji FP 100 C
 Fuji Provia 400 F
 Kodak EktaColor 100
 Kodak Elite Chrome 200
 Kodak Elite Chrome 400
 Polaroïd 669
 Polaroïd 690
 Agfa Precisa 100
 Fuji Sensia 100
 Lomography X-Pro Slide 200
 カラーネガ
 Agfa Ultra 100
 Agfa Vista 200
 Fuji Superia 200
 Fuji Superia X-tra 800
 Kodak Portra 160 NC
 ※以下エキスパート版のみ
 Fuji Superia Reala 100
 Fuji Superia HG 1600
 Kodak Elite Color 200
 Kodak Elite Color 400
 Kodak Portra 160 VC
 Lomography Redscale 100
 モノクロ
 Agfa APX 25
 Fuji Neopan Acros 100
 Ilford Delta 400
 Ilford Delta 3200
 Ilford HP5 Plus 400
 Ilford Pan F Plus 50
 Kodak BW 400 CN
 Kodak HIE™ (High Speed Infrared)
 Kodak T-max 100
 Kodak T-max 400
 Kodak T-max 3200
 Kodak Tri-X 400
 Polaroïd 664
 ※以下エキスパート版のみ
 Fuji Neopan 1600
 Ilford FP4 Plus 125
 Ilford HPS 800
 Ilford XP2 400
 Kodak HIE filtered™ (High Speed Infrared)
 Polaroïd 667
 Polaroïd 672
 Rollei IR
 Agfa APX 100
 Ilford Delta 100
 Rollei Ortho 25
 Rollei Retro 100 Tonal
 Rollei Retro 80s

 クロス処理
 クロス処理 - Kodak Elite 100
 クロス処理 - Fuji Superia 200
他にトーニング(調色処理)やフィルタ、レンディング(プリセット)、粒状性が利用できる。このリストだけで多種多様な「フィルム」を再現できることが分かる。



◀スタンドアロン版の画面ショット

メイン画面はオリジナルと適用後の2画面表示が可能。下のタブに各フィルムによるプレビュー、右サイドは各種パラメータ、ここでトーニング(調色処理)やフィルタ、粒状感などを調節可能。 プラグイン版の画面も同じ画面だ。 一般的なRGBファイル(TIFFやJPEG)を使用できるが、RAWデータは扱えない。RAWデータの場合は一度ホストアプリケーションで編集、変換してからプラグインで開く。(クリックで拡大)


◀DxO Optics Pro版の画面ショット

FilmPackはDxO内の補正パレット(右サイド)の内部にあり、RAW画像処理と一緒に処理ができる。通常RAWを利用している筆者はFilmPackを使用する時はDxO Optics Proで利用することが多いが、その場合、処理できるRAWデータはDxO Optics Proで扱えるデータに限られる。(クリックで拡大)


「フィルム」を比較する

以下はDxO Optics Proを使用してRAWからノーマル、ポジ、ネガ、モノクロ、クロスを使用した作例。ノーマルとの違いはFilmPackでの「フィルム」の選択と粒状性のみ。それ以外のパラメータはすべて同じ処理。

◀ノーマル
カメラデータ Canon EOS-5D EF24~70mmf2.8L
(クリックで拡大)

◀Fuji Velvia 50

ノーマルに比べて、一段と色乗りが良くなり、彩度も上がっている。写真に深みが増す表現になっている。
(クリックで拡大)


◀Agfa Ultra 100

色調が派手になり、レッドが強く表現されている。実際はさらに細かい調整をして作品として仕上げていくことになる。
(クリックで拡大)


◀Kodak Tri-X

各種カメラについているモノクロモードと比べて、より「フィルム」に近いモノクロの表現がされている。
(クリックで拡大)


◀Kodak Elite 100/クロス処理

「フィルム」の時代は特殊な表現として用いられていたクロス処理。 Kodak Elite 100の場合はイエローが強く表現される。Fuji Superiaの場合はブルー、シアンによった表現になる。
(クリックで拡大)



○その他の作例

◀Kodak Kodachrome 64
(クリックで拡大)



往年の Kodachrome 64の表現。2010年12月30日受付分で現像することことができなくなったフィルム。このフィルムにこだわっていた人も多かったと思う。Film Packを使用することで、あのトーンが受け継がれていく。

◀Ilford HP5 Plus 400
(クリックで拡大)



英国 IlfordのHP5 Plus 400を表現。これはさらに金セピアトーニング処理を表現。

◀Kodak Elite 100/クロス処理
(クリックで拡大)


「フィルム」の時はクロス処理は大変だったが、デジタルになって気軽に使用できるようになり、細かなコントロールも行える。

◀Kodak Tri-X
(クリックで拡大)



モノクロの表現の幅も広がる。これは金トーニングを表現。

◀Kodak HIE filtered™ (High Speed Infrared)
(クリックで拡大)



こちらはKodakの赤外線フィルムの表現。フィルムの時は使用が難しかったフィルムの1つ。FilmPackを使用することで、このフィルムのトーンも復活する。

◀Agfa Ultra 100
(クリックで拡大)



FilmPackを使用することで、今まで使用することのなかったAgfaやRolleiなども表現できるのは嬉しい。

◀クリエイティブプリセットの1900年代の写真を使用/スタンドアロン版
(クリックで拡大)



プリセットも多数用意されている。なかなか古い写真を作ることは難しいのだが、プリセットを使用するとそれっぽい古い写真が再現できる。また、プリセットはDxOのWebサイトで確認できる。



○デジタルにアナログをプラスする

デジタル時代になり、写真はさまざまな表現が可能となった。しかしデジタルの質感やトーンは、良いのだけれど物足りなく感じる時がある。 DxO FilmPackは、「フィルム」の質感とトーンを、最新のデジタルフォトに効果的なツールとして機能してくれる。 先人が追求し、築いてきた「フィルム」の質感とトーンを利用すれば、これからの写真の可能性を広げてくれるであろう。 

また、DxO Film Packを使用して作品を制作し、高画質プリンタで出力する紙を選んでプリントする。かつて暗室でワクワクしながらプリントをしていた時のようにプリント制作が楽しくなりそうだ。


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