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METABONES製 SONY NEX Eマウント用 電子接点付キャノンEFアダプターVer4



metabones



文:湯浅立志


METABONES製の SONY NEX Eマウント用 電子接点付キヤノンEFアダプターVer4(以下、E-EFアダプター)をお借りする機会を得たので、今回はその使用感を含め解説していきます。


写真がその商品ですが、いわゆるマウントアダプター、またはマウントコンバーターと呼ばれているものです。スペックなどはこちらをご参照ください。

METABONES製 SONY NEX Eマウント用 電子接点付キャノンEFアダプターVer4

商品自体は輸入品で、日本での取り扱いはデジタルホビーです。

METABONESからは各種のカメラ-レンズマウントアダプターが出ていますが、このE-EFアダプターは、ソニーEマウントのカメラに、キヤノンEFレンズを付けることができるアダプターです。

上の説明をお読みいただければ分かりますが、このソニーとキヤノンをつなぐアダプターはすでにバージョン4となっていて、過去数度の改良が加えられてきています。


主な改良点として写真のようにアダプター内部の反射を極力防止するような工夫がされている点が挙げられます。ネットでの過去の評価やインプレッションを見ると、レンズや太陽の位置によっては、内部反射によるハレーションが入ることがあると書かれているものがありますが、今回はこの改良によって、プロが使える性能を持っているのかどうか? テストしてみたいと思いました。

改めて、このE-EFアダプターの特徴を整理してみましょう。

1:ソニーα7シリーズなどの35mmフルサイズのミラーレスカメラにキヤノンのレンズを付けられる。
2:電子接点を介してEXIF情報、IS(手ぶれ防止機能)、AFに対応している。
3:旧型に比べてアダプター内部の反射を押さえている。

以上が主な特徴です。

現在、ソニーα7シリーズは3機種が出ています。

ソニーα7R (ILCE-7R) 3,640万画素 フルサイズExmor CMOSセンサー(ローパスフィルタレス)
ソニーα7 II (ILCE-7M2) 2,460万画素 フルサイズ 世界初のセンサーシフト式5軸手ブレ補正
ソニーα7S (ILCE-7S) 1,220万画素 フルサイズ 最大ISO409600(静止画・動画)

キヤノンのレンズを付けると言うことで、キヤノンユーザーからα7シリーズを見ると、キヤノンにはない特徴を持ったカメラが3種類あって、かなり気になる存在ではないかと思います。

特に3,600万画素を誇るα7R は、ニコンD800と同じで、キヤノンにはこれまでなかった高画素モデルです(注:キヤノンは2月6日に5,000万画素の5DS発表)。5D MkIIでは大伸ばしの仕事だと心もとないと思ったことのあるフォトグラファーにとっては、ニコンに買い替えるわけにもいかず、かと言って、中判デジタルでは大げさすぎるということで、何とかならないか? と地団駄を踏んだこともあるのではないでしょうか?

今回、筆者自身もキヤノンユーザーなので、手持ちのレンズがすべて使えて、さらにソニーα7シリーズの特徴のあるカメラで撮影できるという、ある意味、夢のようなことができるのか? それが一番知りたかったことでした。

◀ソニーα7とE-EFアダプター


◀装着したところ。

元々のソニーα7はミラーレス一眼なのでボディが薄い。そこにE-EFアダプターを付けると、普通のデジタル一眼と同程度の厚みになるという感じ。

◀実際にニコンD800と比べたところ。その薄さは圧倒的。

左からニコンD800、α7-Ⅱ、α7R


◀E-EFアダプターの下には三脚座が付いている。アルカスイス規格のプレート幅と同じなので、アルカスイス規格の雲台を使っていれば、アダプターをそのまま三脚に付けられる。αボディが薄く、小型なので、カメラ下部の三脚穴で固定するよりも、アダプターの方で固定した方が安定する。

◀E-EFアダプター横にはUSB端子とボタンが付いている、

USB端子は将来的に新型のカメラ、レンズが出た際に対応するため、アダプター自身のファームアップが可能となっている。そのためのもの。

ボタンは動画撮影の時に使う絞り込みボタン。

USB端子の横に付いているレバーはEFレンズを脱着するときのストッパー。

なお、EFレンズの取り付け、取り外しはかなり堅い。一瞬、壊れるかも、と思えるくらいに堅いが、その分、しっかり止まっている感じはする。レンズによってすんなり回せるものもあるので、レンズ側のマウントの刃の厚みが年式、種類によって若干の差があるのかも、と感じた。


◀もちろん、APS-CサイズのEF-Sレンズにも対応している。

丸い印を付けたのがその指標。これはキヤノンと同じマークだ。

EF-Sレンズを装着すると、α7は自動的に記録画素数はAPS-Cサイズになる。


◀手持ちのEFレンズを付けてテストしてみました。

キヤノン TS-E17mm F4L


◀キヤノン TS-E24mm F3.5L II


◀シグマ 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM [キヤノン用]


◀ニコン PC Micro NIKKOR 85mm f/2.8 キヤノンEFマウントアダプター使用


◀カールツァイス Makro Planar T* 2/50 ZE


◀上記以外でも手持ちのレンズでテストしたが、すべて問題はありませんでした。

以下にいくつか気になる点を上げてみます。

○最初、TSE17ミリを取り付けたときは、自動絞りが使えませんでした。対応していないのかと落胆したのですが、後日、再度取り付けてみたところ、問題なく使用できました。先に書いたように、取り付けがかなり堅いので、レンズを回し切れてなかったのか、電子接点の接触が甘かったのかと想像しています。

○α7-Ⅱにはボディ内手ぶれ防止機能が入っています。キヤノンのレンズにもIS搭載のレンズは多いのですが、それを付けた場合、問題があるのか? テストした結果、α7ーⅡに関してはボディ内手ぶれ防止機能がかなり優秀で、レンズ側のISスイッチをoffにして使った方が、結果はぶれる確率が少なかったです。ボディ内手ぶれ防止機能をオン、レンズ側もオン、とした場合、二重に手ぶれ防止を掛けるので、却ってぶれます。

○α7Rを使う際はレンズ側のISスイッチをオンにした方が手ぶれ防止になります。

○AFも使えますが、実用的とは言いがたいスピードです。それと、かなり迷います。

◀○ピント合わせは基本的にマニュアルがオススメです。α7のカスタムボタンにピント拡大を割り当てて、手動でピントリングを回してピントを合わせます。慣れればそれほど使い勝手が悪いとは思えません。

◀○E-EFアダプターのせいではありませんが、α7シリーズはかなりの電池食いです。別売りのバッテリー、チャージャーを用意しておいた方が良いでしょう。


◀それでは実際にテスト撮影したときの画像を見ていただきましょう。


◀E-EFアダプターにアルカスイス規格のマウントが付いているので、三脚への取り付けは楽です。しかも、しっかり付くので安心できます。

シフトレンズを使ったときの干渉もありませんでした。


◀以下にテスト画像を挙げていきますが、シフトしたときはこのようにMAXのシフトでテストしました。

テストカメラはソニーα7R

絞り優先AEにて絞りを変更。明るさはオート。ホワイトバランス太陽光。

RAW撮影、CaptureOneにて現像。明るさのみ調整。レンズなどの収差補正は無し。


 キヤノン TS-E17mm F4L
あおりなしF4.0 あおりなしF5.6 あおりなしF8.0 あおりなしF11.0 あおりなしF16.0 あおりなしF22.0
シフトMAX F4.0 シフトMAX F5.6 シフトMAX F8.0 シフトMAX F11.0 シフトMAX F16.0 シフトMAX F22.0


 キヤノン TS-E24mm F3.5L II
あおりなしF3.5 あおりなしF4.0 あおりなしF5.6 あおりなしF8.0 あおりなしF11.0 あおりなしF16.0 あおりなしF22.0
シフトMAX F3.5 シフトMAX F4.0 シフトMAX F5.6 シフトMAX F8.0 シフトMAX F11.0 シフトMAX F16.0 シフトMAX F22.0

◀シフト機能を利用したステッチングもやってみました。

ロケ現場の空き時間を利用して撮ったものなので、ちょっとお恥ずかしい撮影なのですが。参考にはなるでしょう。

TS-E17ミリを横位置で使い、シフトで上下のカットを撮影、3カットをステッチングして1枚にしました。


◀CaptureOneにて現像、3枚をPhotoshopでレイヤーにします。


◀α7Rでの3カットをつないだものです。クリックすると拡大画像が見られます。


◀同様にシフトを左右に使い、横長の画像を作ります。


◀Photoshopにてレイヤー合成。


◀3枚をステッチングした横長の画像です。クリックすると拡大画像が見られます。


作例をご覧いただければ分かるかと思いますが、このE-EFアダプターを使えば、キヤノンレンズの性能を余すことなく使えることがご理解いただけたかと思います。

今回は建物など、動かないものを対象としましたが、AFの使い勝手などを考えると、動きのある被写体には向いているとは言えません。が、このように動いてないものを撮るのでしたら、キヤノンボディを使うのとほぼ同程度の画像クォリティで撮影できます。

キヤノンからは5,000万画素モデルの5DSが発表されましたが、ソニーα7Rなら値ごなれしているので、比較的安価に、しかも、小型軽量に高画素を得ることが可能になります。また、CaptureOneを使えばテザー撮影も可能ですから、スタジオ撮影用にα7を買うということも十分選択肢としてアリです。

キヤノンのTSEレンズは他に類を見ないほど独特で、
しかも優秀な描写が得られるレンズです、高価なレンズでもありますから、今回のようなマウントアダプターを使えば、その使用範囲は広がります。例えば、α7-Ⅱのボディ内手ぶれ防止機能を使えば、アオリながらさらに手ぶれ防止が使えるという、本家キヤノンでもできない撮影が可能となります。また、α7Sを使えば、アオった上で、高感度撮影ができるので、手持ちで暗所での撮影にも対応できるでしょう。

今回はマウントに囚われない柔軟な撮影をご提案してみました。あなたの写真生活のヒントとなればうれしいです。



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