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第14回:IQ2シリーズのWi-Fi機能

解説::湯浅立志/フォトグラファー http://homepage3.nifty.com/y2/
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久しぶりの更新です。撮影の仕事で忙しかったこともあるのですが、自分の機材であるIQ280を再度修理に出すことになり、そのため手元に最新がない状態でこの解説を書くことにためらいがあり、そうこうしているうちに遅くなってしまいました。この場をお借りしてお詫び申し上げます。

現在、IQ280はまだ修理から戻っていないのですが、代わりにお借りしているIQ260でこの解説を書くことにいたしました。

自分のIQ280と比べて、6,000万画素は軽いな〜と、使う度に感じています。8,000万画素と6,000万画素はそれほどの差がないように思っていましたが、改めてIQ260を使ってみると、非常に使いやすくて、現実的にはこの画素数が普通のフォトグラファーにとってもっともバランスが良いのではないか? と思いました。

さて、今回のススメは、、、IQ2シリーズから搭載されたWi-Fiについてです。

現在、Phase Oneデジタルバックには2つのラインがあります。IQの1と2のラインです。IQ260など3桁数字の型番で、百の位がシリーズナンバー、十の位が画素数という表記になっています。例えばIQ260ならIQ2シリーズで6,000万画素の機種というように。IQ1と2シリーズの違いはダイナミックレンジが若干広くなったことなどがありますが、最も顕著な違いはWi-Fi機能が付いているかどうか? です。

35タイプのデジタル一眼や、ミラーレス一眼など、カメラにWi-Fi機能が入っている機種は多いのですが、中判デジタルでは、今のところこの Phase OneデジタルバックIQ2シリーズのみです。僕もCanon 6DでカメラのWi-Fi機能を使っていましたから、この機能が中判デジタルにも入ったらすごく便利だろうな、と思っていたところでした。中判デジタルはフォトグラファーが仕事で使うには必ずPCが必要です。ロケーション現場などでPC自体を使うことがためらわれる現場は多いのですが、そういう場所でもiPadなどで、デジタルバックとつないで、画像の確認、カメラのコントロールができたら、どんなに楽だろうと、多くのフォトグラファーは夢見ていました。それがIQ2シリーズで現実となったのです。個人的なことですが、僕がIQ280を購入した理由の1つはこの機能があったためでした。

今回はそのWi-Fi機能について解説していきます。


まず、iPhone、iPadにアプリをインストールします。

CapturePilot


左はiPhoneの画面です。インストール後、起動した後に、iPhone、iPadからカメラをコントロールしたいときは、CameraControlを購入します。(アプリ内課金)

CapturePilot自体は無料のアプリですが、無料の範囲でできることはカメラ内の画像の閲覧、タグ付けなどです。シャッターを切るなどがしたいときは有料になりますが、CameraControlを購入します。今日現在で1,500円です。

なお、一度購入すれば、恒久的に使えますし、iPhone、iPadなど、複数台の端末でもAppleIDが同じなら、1回の購入ですべての端末で使用できます。

左はIQ260の画面です。

まず、Wi-Fi機能をオンにします。

メニュー>Wi-Fi>モード>アドホック



iPhoneに戻り、

設定>Wi-Fi からPhase Oneデジタルバックの名前を選びます。

ネットワークが何件も出てきますが、その一番下にあるデバイスというところにあります。


「登録しますか」とアラートが出ますが、OKをクリックするとWi-Fiに設定されます。

なお、余談ですが、左のように無線LANの名前がいくつも出てくるような場所、都市部や、イベント会場などではこのアドホックモードでのPhase OneデジタルバックとiPhoneの接続は、かなり厳しいと思っていた方が良いでしょう。電波強度が弱く、他の強力なWi-FiにiPhoneの接続を持っていかれます。iPhoneの仕様なのですが、より強い電波で接続をしようとします。


iPhoneの画面。

接続がうまくいかないと左のようなアラートがでます。その際は、一度CapturePilotアプリを終了させて、再度アプリの起動を行うとうまくいくことが多いです。

それでもダメなときは、iPhoneの設定で、一度、Wi-Fiをオフにして、再度オンにしてから、Wi-Fiの選択、アプリの起動と順番に行っていくと大丈夫だと思います。


正常に接続できると、サーバーの名前としてPhase Oneデジタルバックの名前が出てきます。そこをタップします。


撮影後なら、Phase Oneデジタルバックで撮影された画像のサムネール一覧が出てきます。言うまでもないことですが、内蔵のメモリカードに記録されている画像です。

サムネール一覧はSとLの2つのサイズがありますが、これはSサイズです。


Lサイズをタップすると、このくらいの画像になります。


見たい画像1枚をタップすると、1枚表示になります。


ダブルタップで100%拡大になります。

この時の注意点として、記録されているRAW画像をそのまま100%拡大したものがiPhoneに表示されているようで、シャープネスが掛かっていない状態のようです。ですから若干の甘さを感じます。ピントの確認をしたいと思って拡大してみることが多いのですが、拡大画像は少し甘いと言うことを頭に入れておいた方がよいでしょう。


下のメニューからカメラマークをタップするとカメラコントロールが開きます。

丸い白いボタンがシャッターボタンで、押せばシャッターが切れます。また、シャッタースピード、絞りなどもここから変更できます。


撮影画像のヒストグラムも見られます。

iPhone、iPadでは正確な色の再現は無理なので、このヒストグラム表示を参考にして、撮影はしていくことになるでしょう。


画像に対して、レイティング(星を付ける)、カラータグを付けることが可能です。


右はPCでのC1の画面ですが、PCに取り込んで、C1で確認すると、ちゃんとレイティングが付いているのが分かります。


右はIQ260の画面です。

Phase OneデジタルバックとWi-Fi機能でつなぐ際に、付加機能を付けることもできます。

一番下の「CapturePilot」からメニューをたどります。


「Pinコード」はパスワードロックを掛けることでつながるiPhoneを限定することができます。

リモートキャプチャーはデフォルトでオフになっていますが、


これをオンにすると


右はiPhoneの画面。

接続する際のサーバーリストが2つ出てきます。

同じ名前ですが、下の方にはカメラのアイコンが付いています。


リモートキャプチャーをオンにすることで、このようにカメラコントロールのみができる画面になります。


上の方のサーバーを選べば


画像の表示と、カメラコントロールの両方ができるというように、使い分けが可能です。


実際に使ってみたところ、風景写真などにはかなり使えるという印象でした。





波の白が飛ぶかどうか? の判断をしたり、


風の強いときなど、長時間露光でぶれていないか? のチェック、そしてOKカットはその場でレイティングできるなど、なかなか便利に使えます。


風景を撮影するときは、足場が悪いことが多いのですが、そんな状況でiPhoneを取り出すことは躊躇します。


僕が使っているのはiPhone 6 Plusです。大きい画面で見やすいのはありがたいことなのですが、いかんせん持ちにくい。

そんなこともあり、使っているiPhoneケースがこれです。


裏にバンドが付いていて、指をはさんで保持できます。


前にも書きましたが、撮影画像をPhase Oneデジタルバックの背面液晶に表示したときと、iPhoneの画面に表示したときでは色や明るさが違います。これは仕方ないことなので、色の判断はできないと思ってください。明るさに関してはヒストグラム表示で行うこと。


iPhoneの設定>CapturePilotで、アプリの設定ができます。

iPhone内の位置情報を使うかどうか? カメラコントロール画面を常時表示させるかどうか? など、ここで設定できます。英語なので、僕自身も今ひとつ理解できていないところなので、今後の課題とさせていただきます。

また、写真に位置情報を付けることも可能です。ただ何回もテストしているのですが、これもうまくいっていません。この部分も今後の課題ですね。


最初に書いたように、このWi-Fi機能はIQ2シリーズのみです。

IQ1シリーズと2シリーズは価格差がかなりあるので、このWi-Fi機能だけでその価値があるかどうかは微妙でしょう。ただ、IQ2シリーズはこれ以外にも1シリーズよりも機能が上がっている面があるので、その部分も価格差として考えた方がよいでしょう。実際にIQ280を修理に出している間、 IQ160とIQ260をお借りしていたのですが、全体的なスピード感はIQ260の方があります。ライブビューなどはその差をかなり感じました。

Wi-Fi機能はその場でのWi-Fi基地局がどれだけあるか? とか、外的要因が多いものです。上記のように風景を撮りに人のいないような場所に行ったときには、Wi-Fi電波を出しているのは自分だけみたいな状況なので、非常に安定して使えました。

Phase OneデジタルバックのWi-Fi機能については参考文献が少ないので、今回の解説が購入、検討の一助になればうれしいです。






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